小売業から転職しました

就活や転職の情報をお届けします。本サイトにはプロモーションが含まれる場合があります

小売業から転職してわかった「小売業の未来」

f:id:sushi1051027:20181218123245j:image

小売業から転職してしばらく経ちますが、転職したからこそ気づいた「小売業のおかしな部分」があります。

今回は、その「おかしな部分」をもとに私が考えた「小売業の未来」を紹介していきます。

進まない労働改革

時代は、

・残業時間の削減

・人員の削減

・労働時間の短縮

という傾向になりつつあります。

また、働き手になる若い世代には、

・キツい

・汚い

・危険

の3Kが揃った労働条件を回避したがる傾向も強くなってきました。

(他には、厳しい・帰れない・給料が安いなどもあるそうです。)

https://3k-industry.com/3k/ より引用させて頂きました。

その動きはアルバイト・パートとして働く機会の多い主婦層・学生にも現れています。

小売業では「危険」に晒される可能性は低いですが、他のKについては全く改善されていません。

小売業から転職して改めて、給料の安さと労働量は全く見合っていないように思いました。

なぜKが改善されない?

小売業は利益最優先です。

利益が出なければ従業員に給料は払えません。

しかし、

・過度な価格競争

・小売店舗の飽和状態

・お客様は神様主義

などの小売業の性質上、労働条件を改善しにくいというのが原因です。

・「利益が出ないので、お店としてはもう少し価格を上げたいけど、競合店に合わせて下げるしかない…」

・「小売店舗は飽和状態だけど、売上を増やすためにもっと出店しないと…」

・「他の小売企業が出店する前に、あの土地を確保しよう…」

・「他の企業が新しいサービスを始めたから、うちも何かしないと…」

・「客からのクレームや要望に応えるべく、あれもこれもしないと…」

 

こうした「過度な競争」で客を取り合い、また客を離さないために「客に過度に尽くす」ということが各企業で始まったため、最終的に自分たちの首を絞めていくことになります。

・利益が横ばい、または緩やかに下降

・やることは増えても利益につながらない

こうしたことから、従業員の給料は上がりにくく、非常に生産効率が悪くなり、3Kが改善されないわけです。

企業側も自分で歯止めをかけられなくなっている…。

一部の客によるクレームや要望

みなさんは、客として店側にどこまで求めていますか?

私の場合は

・商品の品揃え

・品質

・価格

のみです。

正直、店員に愛想やサービスなんて全く求めていません。最低限できていれば問題なし。

そこに手間をかけるより、上記の3つを向上させてほしいからです。

しかし、中には困った客もいます…

「~を無料にしろ」

「店員に愛想がない」

「マナーがなってない」

など、レジで店員に罵声を浴びせる客。

マナー云々の前に、まず自分も常識ある態度で話しましょうよ…?

こうした客の要望は何でも対応し、客からのいきすぎた要望やクレームは増える一方。

「お客様は神様主義」が成立し、明らかに間違っている客に「NO」と言えず、従業員の負担だけが増えていくのでした。

優秀な人材は小売業界ではなく他の業界へ

「小売はブラック」

就活生の間でよく言われることです。

売り手市場のなか、労働環境や条件が良い企業に就職したいと思うのは当然です。

また、3Kとは無縁の企業で働きたいという傾向からも、就活生から小売業は敬遠されがちです。

特に、優秀な人材は小売業に応募すらしません。入社しても高確率で転職していきます。

また、人員の確保すらも難しい状況です。

そのため、小売業の人事や採用担当者などは、何とか新卒者を確保すべく、

・悪いところは説明しない

・事実を使って就活生を誤解させる

・小売業はホワイトというイメージを刷り込む

こうしたことをするようになります。

しかし事実とかけ離れたイメージを抱いたまま入社するので、離職者は後をたたず。

私が現在働いている環境では、募集人数に対して数十倍の人数から応募があります。

しかし小売業時代には、アルバイトやパートの募集をかけても応募すらなく、新卒者の確保にも非常に苦労していました。。。

まとめ~小売業の未来とは

労働環境や条件が改善されない限り、小売業の未来は暗いと思っています。

市場規模で見ても、これから大幅に伸びていく業界とも言えません。

企業が自身の出店戦略に歯止めをかけ、間違った客に「NO」と言える、さらに「従業員」を大事にするようにならなければ、人手不足が原因で現場から崩壊していくのではないでしょうか?

売り手市場でも、応募者が殺到し倍率の高い企業はいくらでもあります。

その差が小売企業の明暗を分けるのだと思います。

いずれにせよ、今のままでは小売業の未来は暗い…。

大手企業同士の資本提携や買収など、大手以外の地場の中小企業が淘汰されていくのは間違いありません。